この世界に絶望した!!

3/10
前へ
/203ページ
次へ
学校から出てひたすら走った。もう、仲間もいない。恋人もいない。 家は僕が中3のとき「じゃあ行ってくるね。」と両親は出かけてから戻ってくることはなかった。残されたのは家とお金だけ……もう何もない。 ……いや、まだあいつがいるか。僕の最高の友達。うん、まだ大丈夫。 「これからどうするかな。家に戻っても淋しいだけだし。」 ブラブラと歩いて公園の中に入った。そしてブランコに乗って軽く漕ぐ。キィ、キィと虚しい音が響いた。 「懐かしいな。オヤジとおふくろで小さい時によくこの公園にきたっけ。」 日は傾いた時に公園にカップルが入ってきた。 ……もう出よう。見ても彼女を思い出すだけだ。 ブランコから飛び降り、公園から出ようとしたが、その足は止まった。
/203ページ

最初のコメントを投稿しよう!

666人が本棚に入れています
本棚に追加