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その真っ白な世界を歩いてみた。変わらない。
永遠に一人で過ごせってことか……。
「い、……えてるのか。」
誰もいるわけないよな?……仮にいたとしても見たくない……。
「無視すんな!!小僧。」
けたたましい声がする。うるさいな……。耳を塞いで声の主を睨んだ。
「…………。」
「無視するな!!」
ウザイ……。
「黙れ……。」
見えないものに向かって冷たく言う。
「うむ、手強いのう。」
声は止まることはない……。
歩くか……。関わりたくない……。
「待たんか!!」
後ろを強く引っ張られる。離せよ……、いったい何だよ。
僕は後ろを振り返った。
そこには80は余裕で越えるじいさんがいた。
「やっと気付いたかのう。」
「…………じゃあな。」
「行かないでくれ!!」
また強く引っ張られる……。僕は黙ってじいさんに冷たい視線を浴びせる。
「うぅ、年寄りを大切にせんか……。」
ぜぇぜぇと息を吐いてるじいさん……。
なら、関わるな。
「わしは神様じゃ。」
「……精神科に。」
「酷すぎる。」
じいさんが引っ張るせいで歩けない。地味に力があるじいさんだ。
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