《遺書・遺詠-壱-》

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[矢作一郎…23歳] 幸一君  一歩先に征く  御両親の事はよろしく頼むぞ  俺に出来る最善の努力と技術を尽くして闘う  快なる哉だ  俺の嫁は空母ときめた  お前には三国一の花嫁を迎えてやりたいな  元気で皆様と楽しく暮らしてくれよ   ではくれぐれも後を頼むぞ  雲を裂き地を挫(くじ)かなん年明けぬ  国の恩 親の恩 師の恩に感謝しつつ   一郎 矢作一郎大尉(東京都) 誠第114飛行隊 昭和20年4月2日戦死
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