第一章

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綺麗な花をぼ~っと眺めていると、視界に花と同じ色のズボンをはいた人が、ベンチで飯を食べていた。 その色のズボンは、胴のまわりは締まっているのに、下にいくにつれて太くなっている。 足首の所で、また締まっている。 珍しいズボンだった。 珍しいズボンを見ていると、その人と目があってしまった。 その人は、感じの良さそうには見えなかったので、すぐさま目線を変えた。 だが、その人は食事を終えると、俺のほうを見るなり、こっちに歩いてくる。 少しドキドキしていると、その人が話かけてきた。 『お前、仕事探しょ~るんか?』 …?『なんでわかったん?』 ドキドキしながら聞いた。 『それみりゃわかるじゃろ。』 その人は、コンビニの袋を指さし言った。 袋を見てみると、コンビニを出るときに取ったタウンワークがあった。 『あぁ、それでなんじゃ』 納得した。
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