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オートマのノーマルコンピュータは、アクセルを踏み込んでも少々かったるい。だが、初心者の湧一には、そのかったるさが、少し安心感がある。
「コーナーだ、ブレーキ踏んでアウトに寄れ!!」
湧一が、アウトからコーナーに 侵入する。そして、クリップを突き、またアウトから立ち上がる。普通に、綺麗なラインだ。
『コイツ……。もう、ちゃんと アウト・イン・アウトのラインをマスターしてやがる……。上手ェってェか、勘がイイってェか……』
涼が思う。
まだ、コーナー4つ目。どんどん、調子に乗ってコーナリングの スピードが上がっていく、そして……。
「バカ!! オーバースピードだ!!」
「え゙っ!?」
クレスタのリアタイヤが、スリップをしてケツがフラれていく。
「早く!! 早くハンドルを逆に回せ!!」
「えっ!?」
「早く!!」
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