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どんどんシルビアの排気音が 遠くなっていく。湧一も頑張って攻めるが、全然追い付けない。
「クソォオオオオオオ」
もはや、壁にケツ当てようが、ガードレールにドアを擦りつけようが関係無しに湧一は走った。負けたくない一心で……。
しかし、全ての反応が鈍い。
最終コーナーを抜ける。
そこに見えたのは、シルビアから降りて、玖美と楽しそうに話しているヤツだった……。ゆっくりそこへ車を動かす。
「玖美……」
「アンタ誰? 負け犬クン。目障りだから、顔見せないで? ウチさ、あの人と付き合う事にしたから」
と、玖美はシルビア乗りを指差す。そして、クレスタのドアを開け、湧一を引きずり出し、クレスタに乗り込んだ。
「えっ!?」
「バイバァーイ、負け犬クン」
そして、クレスタとシルビアは 走り去り、周りが暗くなる……。
「うわアァァァァァァァ」
湧一が、布団から飛び出す。
「ハァハァ……。ゆっ夢か!?」
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