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荒れている大地。転がっている武器や死体。ここは戦場だった。
勝敗はもう決している。なぜならそこには、もう三人しか生きているものが存在しないからだ。
しばらく沈黙が続いたが、やがてそれに耐えられなくなり、一人の男が口を開く。
「休みの間は大変だったな、タイガー。でも、もうすぐ帰れるんだろ。いつだっけ?」
それを聞いたタイガーと呼ばれた男が呆れた顔で答える。
「二日後だ。一時間前にいったぞ。少しは覚えろ」
「無理!」
即答だった。こいつ、通称ドラゴンの将来を心配しつつ、仕事の話にはいる。
「後、何人くらいだ、ナイト?」
「三百」
ナイトと呼ばれた男が淡々と答える。ドラゴンはそれを聞いて気合を入れた。
「じゃあさっさと終わらせて早く日本に帰りますか」
「それもそうだな」
「同意」
そう言って三人は向かってくる敵に突っ込んで行った。
三人は無事二日後に日本に帰還した。またとある国で絶対王政が崩れ、革命が起こったのも二日後であった。
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