第一章 私立マンモス学園

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バスをおり、校門をくぐる。校庭には学生が集まっている。 クラス発表がそこでおこなわれているからだ。オレも校庭に行き、自分のクラスを見た。B組だった。 「一緒なのは……虎神(コシン)に龍鬼に夜行(ヤコウ)……げっ、志保(シホ)もかよ」 「げって何よ。げって💢」 後ろから聞き慣れた声が聞こえた。しかもトーン的にかなり怒っている。そう判断すると一目散に逃げた。さらば! 「逃がすかっ」 そう聞こえたとき後頭部に衝撃がはしった。かばんをぶつけられたのだった。オレは見事にすっころびぶつけた女の子に胸ぐらを掴まれた。 「痛えな、志保!」 「当然の報いよ」 精一杯の反抗も軽々返された。この女こそオレの幼なじみの白石志保だ。今大変な状況なので紹介は略。 「それで何でげっていったの?三十字以内で簡潔に述べなさい」 ……さてどうする。 選択肢一・無言を貫き通し折檻を受ける。 選択肢ニ・一緒なのが嫌だったといい折檻を受ける。 選択肢三・言い訳をする。 …なんかまともなのなくね?実際は小中合わせて十年連続同じクラスだったからなんだけど、それじゃあ納得しない気がする。 悩んだ結果、三を選んだ。
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