第一章 私立マンモス学園

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始業式が終わった後、オレと志保は担任の先生に呼び出された。 志保は成績がよくて、バスケ部のエースなので厳重注意だけですんだ。しかしオレは成績は下の中で帰宅部だ。 しかも今日がはじめてではない。これで五回目……いや、六回目だったけな。 「これで七回目ですよ、さわぎを起こすのは」 「七回目だったか。お褒めいただき恐れ入ります」 校長が青筋をたてて怒っている。 「加藤光一を一週間の謹慎処分とする」 「喜んで」 そういいのこし校長室を去った。志保が外で待っていた。 「どうだった?」 「一週間停学だってさ」 志保は顔を歪ませた。 「わたしのせい?」 「気にすんな。先公なんてすぐに停学にするんだからよ」 オレはそれだけ言うと歩き出した。 「どこいくの?」 「寮。帰って寝る」 オレはそのまま呑気な気分で帰ることにした。 今日の夜、人生が変わることを知らずに。
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