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達也Side
長ったらしい入学式も終わり、おれはある人物を探していた。
小さい頃からずっと一緒だった彼奴は、中学を卒業し、地元から遠く離れた【桜咲学園】を進学校に決めていた。
俺がその事を知ったのは、卒業を間近に控え、進路も決まった頃だった。
彼奴が俺から離れていく…。
そう思うだけで胸が張り裂けそうだった。
だから俺は、推薦されていた高校を断り、地元を離れ、ここ【桜咲学園】に無理矢理入学した。
そして今、その人物を探している。
彼奴は小さくて可愛い。
まるで女の様に。
彼奴はコンプレックスに思っているが、俺はそんな彼奴が好きだ。
だから此処まで来た。
狂おしいほどに愛しい彼奴の元へ…。
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