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あたしが求めるのは愛。
愛がほしいのよ。
誰でもいいわ……。
誰かの愛がほしいの。
右手のものを持ち変えてまた。
ほら、赤くなってきた。
黒くなってきた。
あたしはこの瞬間が好きなの。
本当はね、止めてほしいのかも。
だけどそれも怖くてね。
臆病者だって?
そんなこと
あなたに言われなくとも
わかってるわよ。
自分で自分を傷つけるなんて
何だか変よね。
あたしはそれが
好きなんだけどさ。
[あなたには関係ないじゃない]
いつもこの言葉で逃げてきた。
もう間に合わないわ。
バスを逃したみたいね。
でもいつかまた
来てくれるのを待ってるわ。
予定を過ぎることもあるのね。
早まることだってあるわ。
必ずくるとは限らないけど。
待ってる間にまた。
サクッ…
この音。本当にやめられない。
ツーっと…流れる赤い涙。
流れるだけ流れて
戻ることはないのよ。
全て出しきりたくても
それは無理。
どうしてかしらね?
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