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一通りの事が終わり、私は汗ばんだ体を雄一の体にくっつけて休憩した。
「リリカは何故電気を付けるのが嫌なの?」私の体を抱きしめながら言った。
「私、自分の裸に自信ないから。見せなきゃ出来ないわけじゃないからいいでしょ」そう言いながら私がくっつけている体を離そうとすると、雄一は慌てて掴んで自分の体に押し付けた。
雄一にはこう言うが、私の体には自分でつけた傷がいっぱいあるから見られたくなかった。
雄一の携帯が鳴った。
私はベッドサイドに置いてある彼の携帯を渡した。
着信の名前は洋子とある。
彼は少し嫌そうに電話に出ると、すぐに切った。
「どうした?帰る?」
「まだいいよ。妻からで、明日は部活の試合だかでいないから、食事は作らないからって…ホント、あいつは仕事しか頭にないみたいだな」
「奥さんって、部活って言ってたけど、学校の先生?」私は喉が渇いてきた。
「ああ。そうだ」
「大沼洋子…」私が低い声でつぶやくと、雄一は驚いたようにそれは妻の旧姓だよと言った。
私が大嫌いだったあの担任の名前は、大沼洋子と言う名前だった。
私の中で何かが軋んだ。
あいつの夫なら…。
「良かった。雄一さんがもう帰っちゃうかと思った。今日は泊まって行けば?奥さんには漫喫に泊まったって言ってさ。私、雄一さんに側にいて欲しいなぁ」私が雄一の首筋にキスをしながら囁くと、雄一は私の体を優しく押し倒した。
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