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店にはそこそこお客が入ってた。
僕が空いてるカウンターの隅に座ると、リリカは笑顔で注文を聞きに来た。
「今日は遅いんだねぇ。何かあったの?」僕が頼んだ飲み物を持って来てくれた。
「いや、別に」
「ふーん。何か元気ないように見えるなぁ」そんなリリカの何気なく僕を気遣う言葉に、僕はまだ自分が存在していると思えて嬉しかった。
ぼんやりとお酒を飲んでいたら、もう閉店時間だった。
「雄一さん、良かったら私と一緒に飲みに行きませんか?」リリカが片付けをしながら聞いてきた。
まさか、リリカの方から誘ってくれるなんて思っても見なかったから、とても嬉しかった。
家に帰りたくない気持ちも手伝って、僕は頷いた。
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