18人が本棚に入れています
本棚に追加
雄一のいなくなったベッドに横になると、思い出したくもない出来事が頭の中に浮かぶ。
私が小学生になると、両親が離婚して、私は母親に引き取られた。
理由は生まれた私が男じゃなかった事と、姑のイヤミに父も母も耐えられなくなったのだ。
少ない父親の仕送りと、母親のパートでは生活はいっぱいで貧乏だった。
新しい服や学校の体操着なんて買えないから、いつも近所の人にもらってた。
小学生六年のある日。
クラスの男子の一人が持ってた給食費が消えた。
担任はクラス全員の目をつむらせ、犯人探しをしたが、誰も手をあげなかった。
その日の放課後に何故か私は職員室に呼ばれた。
最初のコメントを投稿しよう!