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土曜日の今日。
雄一からお店に行くからとメールが来た。
私は中学を卒業してから、母親の知り合いのやってる小さなバーでバーテンダーとして働いている。
雄一はこのお店の常連だった。
たまに会社の人達と来ていたが、一人の時が多かった。
これといって特徴がある人じゃなかったけど、いつも少し寂しそうにお酒を飲んでいた。
私はお客さんとは喋らないから、雄一とも注文以外の会話はした事がなかったが、雨上がりの夜にやってきた彼が、傘を店に忘れてそれを私が走って追いかけて雄一に渡した時くらいから、彼と会話をするようになった。
雄一はお店にいる私を見つけると、嬉しそうな表情を浮かべた。
そして、たまたま雄一がお店のラストまでいて、私が彼を飲みに誘ったらそれに乗った彼と飲みに行き、酔った勢いで寝てしまった。
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