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『カイリ』
それはこの国の末姫君の名前。
髪はオレンジのように鮮やかなみかん色その瞳は若草のような翡翠色…
頭はいいけどじゃじゃ馬で大人しくお姫さましているような方では決して無い!!
『その姫君が今年16歳になるんだよね』
『だから?』
含むような言い方につっけんどんに言い返す。
『家に嫁入りさせたいんだって』
ぼふっ…
『………兄さん?』
なんだと?!
このまま時間が止まればいいのに…
そんな俺の心中を知ってか知らずかラウは続ける。
『僕にはもぅシェリアがいるし…まさか父さんにってわけにもいかないだろうしね』
あのお袋一筋の親父が40も年の離れた娘と再婚するとも思えないが…
『それに自分達より年下の母さんてのもね…』
問題はそこじゃねぇ!!
『ラウお前が第2夫人にすればいいじゃねぇか…?』
俺の問に当のラウは
『断る!!!シェリアがいれば僕はそれでいいし…それに仮にもお姫さまだよ?第2夫人にってわけにもいかないじゃん♪』
こいつも親父に負けない嫁馬鹿だった…
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