第一章 “神に呪われし者”

3/25
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
「デイル!!!」 それを見て魔導師風の男の仲間が飛び出てきた。 ピクリとも動かない仲間を見て、傭兵風の男が悪態をついた。 「くそ!あれ程気を付けろと言ったのに…。 てめぇ、よくも俺の兄弟を…」 ローブの男が、呆れながら、 「大方、俺の首が目当ての賞金稼ぎだろう。 首を狙うなら命をかけろ。」 と言うと、傭兵風の男が顔を真っ赤にしながら、両手持ちの大剣を手に、きりかかってきた。 「この世の理から外れた“神に呪われし者”が道理を説くなっ!!」 男の太刀筋は激昂しながらも、なかなか鋭いものであった。 だが、“神に呪われし者”と呼ばれたローブの男は、 「甘い」 と呟き、軽く大剣を避けてしまった。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!