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そんな中、司書の恋人からはX'mas前日になっても連絡はなく、少し前に
「藤河さんは、X'masは悠斗と過ごすんですか?」
と俺の友人に問われ、
「それは辻の司書の恋人が許さないだろ。もし過ごすとすれば辻次第かな」
そう言っていて、その後に、もしお互い1人だったら一緒にX'masを過ごそう、そう話していた。
結果、藤河さんは独り身、俺は恋人とのX'masは諦め、大好きな藤河さんとのX'masパーティーを過ごす事に決めた。
ケーキとシャンパン、それに簡単な料理を用意し、夜になって向かい合って色んな話をしながら楽しんだ。
そんな折り、楽しい時間に水を注す様にして俺の携帯が鳴った。
…ずっと待っていた着メロ…。だけど、余りにも遅すぎた…。
【仕事を急いで終わらせた。逢えるかい?今、何処に居る?】
そんな内容だったけれど、時計は既に真夜中…。
しかも、目の前には藤河さんが居る…。
独りで過ごすのが嫌で、無理矢理誘った手前、恋人からのメールに断りの返事を出した。
きっと藤河さんは、俺が恋人に逢いたがって居たのを知っているから、例え途中でも送り出してくれる。
だけど、俺はそんなのは藤河さんに失礼だと思うし、何よりも心の何処かで気持ちが離れ始めていたのを感じていた。
3ヶ月も待ち続けた…そんな恋に…。
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