案内人登場

2/3
前へ
/360ページ
次へ
「オレはこの洋館の住人―「住人」て言っても屋敷で暮らすオレ達「案内人」に「扉」の奥にいる「幽霊」て意味でも使うけど―多重人格の中の一番古い人格のレイだ  君達が屋敷の前で迷子になってたからさ―気晴らしに退屈紛れに話をしようと思って  屋敷自体古いし――そこらに「住民」がいるから悪戯や迷子にされない様に気を付けて?  オレがいるなら多分平気だけど見失わない様に気を付けてくれよ?  屋敷も「住民」も悪戯好きだからさ    これから不思議で奇妙な話を君達にしたいと思って―酒飲んでたんだけど来客に気付いてやって来たんだ来たんだ    何?お化けとかって嘘だろとか君達は言うのか?  普段の話し方だと判りにくいからアルコール入った頭をフル回転させてなるべく標準語で話しているんだぜ?  まぁ君達が信じる信じないは別として―オレは幽霊とかそういうの信じてるさ    でなければ今まで見て来たモノ達の「存在」した価値観が消えるからね    もしオレに興味惹かれたならついておいでよ―不思議な体験した話を話してあげるさ  だから導く為に一応パクりとかでないけど「案内人」を名乗ってる訳    ついて来て信じる信じないかは君達の判断に任せるよ 変人だと思うなら思ってついて来なければいいさ      さて―不思議な世界へ通じる扉を開けるよ」    ―レイは手招きをして古い緩い螺旋階段がある広いロビーに貴方方を誘う  ―空気はやや埃っぽくやや感じるのだが―赤い古ぼけた絨毯が印象的だ
/360ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加