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『高志…!』
『……………!』
『夢じゃ……………ないの?』
『嫌だ、嫌だ、嫌だ~!高志、嫌だ。。。』
『すみません。』
『貴方、舞さん?』
とっ!声を掛けられて目を覚ました。舞である
『あっ!』
『高志は?…』
『高志は、やっぱり…』
『そうなの、家の高志は…』
『死んじゃたのよ!』
と、言って泣き崩れる母親であった。
霊安室に横たわる変わり果てた高志の遺体、その横で舞は何時の間にか泣き疲れたように寝ていた。
母親の悲しみも、そうとう深いようだ。
『高志、何故親より先に行ってしまうの?』
『親不幸だよ!』
『お父さんも、怒ってるよ!』
『親不幸者が!って…』
『そんな、息子は!勘当だって。』
『でも、お父さんも酷いよね!』
『勘当なんかしたら、高志が、帰ってこれなくなるもんね!』
そう、言いながら母親は、息子をあやすように頭を撫でている。
舞もまた、高志の側から離れようとしない。
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