抜け殻

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そして…… 満足に数を数える事も出来なくなった抜け殻。 その瞳が映す、さっきまで自分を抱いていたはずの兄が父に抱かれる姿。 放心の抜け殻は、それを見ながら緩やかに眠りに落ちた。 「全てが夢であってくれたら良いのに」と、望みながら……。 当然だが、叶わない。 これは、ごまかし様の無い現実だから。
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