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カアアアアアアア!!
(って!何考えてんだよっ!)
せっかく落ち着いたと思ったのにまた熱さが復活し頭を抱えて一人悶絶。
ん?一人?あれ・・・
(――――壱花は?)
そういやさっきゴンッって音がしたような・・・
反転させていた体をさっきの方向へと向け直せば
(・・・・いない)
さっきまでいたはずのベットの上にはいなかった。
そろ~っと視線を横に移していけば・・・
「!!」
オレの目に飛び込んできたのは下に横たわるひとつの屍。
「・・・・;;」
(やっやばくね?)
ムク…
「!!」
俯きにベットの横に倒れこんでいた死体が蘇った!!
「いっ・・・いち」
「・・・・・」
起き上がった背中に声をかけてみたけど無反応。
本当に蘇ったのか!?
「壱花っ!」
今度ははっきり、大きな声で名前を呼んだ。
「・・・・」
するとそろ~と上半身をこっちに向けて、ようやく見えた壱花の顔は―――・・・
「うおっ!!」
にっ睨んでる!
めっちゃ眉間に皺よせた怖い顔で睨んでる!!
「・・・ちゃんの・・・」
「え?」
「・・・・うっ」
「えっ!?」
かと思えば今度は顔を赤くして、目の端に少し涙を溜めて
ガバッ!!
「りゅうちゃんのバカ~~~~!!!」
叫びながら勢いよく立ち、自分のカバンを乱暴に持ってそのまま部屋を飛び出していった。
「あ!ちょっ!まっ―――」
ガッ!!
「うわっ!!」
ドガシャ――――ーン!!
「・・・・」
追いかけようとしたけどベットから飛び降りるのに失敗して、それから机の上に突っ込んで机がひっくり返り、机の上のものが全て飛び散りオレと同時に床に着陸。
「った~~~~」
やばいな、やばいよな!?
あんな命令しといてベットから突き落としたんだもんな!
完全に今日のはオレが悪かった!
悪かったけど―――・・・
べちゃべちゃに濡れたフローリング
水分を含んでぐしゃぐしゃになった教科書とノートに
壱花が忘れていったペンケースと大げさに散らばったその中身
(・・・・・誰が片付けんだよ、これ)
マジだせぇ。
何やってんだよオレ・・・。
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