悪魔のささやき?

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多分、オレはずっとずっと昔からアイツのことが好きだった。 「いち――――はっ!?」 (いなくなってる!?何で!?さっきまでドアのとこにいたのに!) 小さいころはそれがどうゆう感情かわからなくて、それでも壱花に対する感情は確かにあって、 「ったくどこ消え―――あ!」 (いた!!あいつ走って逃げやがったな!!クソッ!!) ダッ!!ダダダダダダダ―――… だけどどう扱っていいかわからなくていつも失敗してた。 オレは壱花しか見てないのに壱花はそうじゃない。 オレは隣で壱花が笑うと嬉しい気持ちになるのに壱花はそうじゃない。 オレはいつでも声を聴いてたいのに壱花はそうじゃない。 オレはいつでも一緒にいたいのに壱花はそうじゃない。 オレはずっと好きなのに・・・壱花はそうじゃない。 だからムカついてしょうがなかった。オレばっかりのキモチがムカついてしょうがなかった。 だからオレはいじめてばかりであいつも泣いてばかりだった。 それは高校生になった今も同じで、その感情に名前があることに気づいたのもつい最近。 ダダダダダダダダダ――… 「はぁ!はぁ!」 (すばしっこいヤツ!!いつの 間にこんな足速くなったんだよ !?けどあとちょっと!もうちょっとで―――・・・) だけど壱花がオレと同じキモチだってわかったとき、あの公園でキスしたとき、 優しくしてやりてえなって、 今まで求めるばっかりだったけど初めてそう思えた。 「はぁ!はぁ!はぁ!」 「ハァ・・ハァ・・」 だからもう怒鳴ったり命令した りとかガキくせえことすんのは やめようってそん時決めたのに ・・・ 全然できてねえんだよな~;; 人間そんな簡単に変われねえし、つかやっぱりオレには無理そうだけど! 「はぁ!はぁ!」 「ハァ!ハァ!」 追いかけて 追いかけて 「ハァハァハァ」 「はぁはぁ・・・ ――――っ!!」 ガシッ! 「――――捕まえたっ!!」 手を延ばす努力ぐらいはできんじゃね?
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