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キーンコーンカーンコー…
(あ、一時間目はじまった)
あと30mほどで学校だ、という校門へと続いている学校の敷地を囲う壁に沿って歩いている時にちょうど授業開始のチャイムが聴こえてきた。
それでも“俺の”歩幅は変わらない。
ダッダッダッダッ―――!!
キーンコーンカーンコー…
ダッダッダッダッ―――!!
だけどいるんだよな~・・・
チャイムの音が聴こえると急に焦り出す奴が。
…ンキーンコーンカーンコーン
ズザアアアアアアアアア!!!
「・・・・・」
しかもそういう奴って大概ドンくさくて、俺の後ろにいる奴も例外じゃないらしい。
チャイムが鳴り終わるのと同時だった。
(バカなやつ・・・)
チラッと見て終わるつもりだった。だから歩きながら振り返った。
だけど―――・・・
「いたたた・・・;;」
ピタッ!
振り返った姿勢のまま静止してしまった。
「うう;;最悪だ・・・・ん?
え゛っ!?」
「・・・・・」
もう条件反射だ。つい口元が緩む。
今日は・・・
「かっ会長・・・」
「・・・クス。おはよ、壱花ちゃん」
『今日は』
学校に着く前に出会った。
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