色彩

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「なっなななんで会長がこんなところに・・・」 青ざめた顔で数メートル先にいる俺に視線を送る壱花ちゃん。 「・・・・」 「今チャイム鳴ってたはずなのにっ何で・・・」 「・・・・」 一点にピントを合わせる俺。 「??かっ会長?」 「壱花ちゃんってさ――・・・意外と胸あるよね」 「はっ!?」 (朝からセクハラ発言ですかぁ ―――――!!?) 「あ」 (って何言ってんだ・・・) あ~、つい余計なことを言ってしまった。 余計な夢を思い出してしまった。 だけど別に俺はあせってなんかいない。ていうか壱花ちゃん相手にどこにあせる必要が? むしろあせってるのは――・・ 「そっそそそういうのセクハラ って言うんですよ~~!!!」 「・・・・」 (まぁけどこれはこれで・・・) 一瞬で真っ赤になった顔。 必死で喉から出した声も裏返っていて格好がついていない。 俺に突き刺した指もプルプル震えていて全然様になってない。 「――――クス」 「え?」 (今笑われたっ!?) あぁ、やっぱり おもしろい。
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