色彩

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「・・・・何の話?」 上から冷たい目線を送れば 「う゛っ!あっあのですね!実は・・・そのっ」 「・・・・」 それに怖気づいたのか顔は斜め下を向いてゴモゴトと口ごもる。 イラッ 「・・・・何にもないなら帰るから」 「あっ!ちょっちょっと待ってください!!」 俺が先にスタスタ歩き出すと彼女も後ろからパタパタと足音を響かせてその後を付いてくる。 イライラ… 「会長」 「・・・・」 「会長っ」 「・・・・」 「~~~会長っ!!」 階段の踊り場まで来たとき、壱花ちゃんはバッと俺の後ろから前へ飛び出してきて俺の歩を止めさせた。 「・・・・邪魔なんだけど」 「すっすいません!だけど・・あの、話を聞いてもらえませんか!?」 「・・・・・」 ジッっと、切羽詰ったような目で俺を見る。 今すぐ逸らしてしまいたい衝動に駆られたけどそれに耐えてさっきと同じ冷たい目線で返した。 「・・・・なに?」 「あ、はい!あの、あたし・・ りゅっりゅうちゃんに・・・自分の気持ちを伝えましたっ!!」 「・・・・は?」 この女、どこまで・・・ 「そっそれで・・・あの・・」 今度は顔を赤らめて口をモゴモゴ。 イラ イライラッ 「・・・・そんなこと言うために今そこに立ってんの?全くどうでもいいんだけど、そんな話」 「そっそう言われるとは思った んですけど、どっどうしても会 長には言っとかなきゃって思っ て・・・それで・・・」 「は?何で?言ってる意味わかんないんだけど」 「同じリングで戦った者同士だし、そこはちゃんと報告しとくべきかなって・・・」 「は?」 「だっだって会長もりゅうちゃんが好きだから!その・・・今朝も何だか怒ってたみたいだし・・」 「・・・・・」 感が鋭いのか鈍いのか・・・ マジで苛つく。 あぁ・・・まただ、あの時の感情と重なる。 わかってんの? 誰が悪いのか? 誰がそうさせるのか?
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