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「・・・・ふ。何それ、俺に勝利宣言しに来たってわけ?」
「えっ!そっそういうわけじゃ・・・」
「それともなに?どっかの恋愛ドラマみたいに『これからは応援する』とか言ってほしいわけ?」
「ええ!?いや、そっそういうわけでも・・・・」
ガシッ!!
「・・・・あまいよ、壱花ちゃん」
「・・・ひっ」
ドサッ!
細っこい首を左手で掴むように指を回した。
ゴクンッと緊張を飲み込む感覚が直に伝わってきた。
声にならない小さな悲鳴が唇の間から漏れる。
「俺がそんなことで終わらすとでも思ってんの?」
「!!」
「あまいんだよ」
彼女の瞳に映った俺が揺れる。
多分これ以上やると彼女の瞳には恐怖にしか映らない存在になる。
だけどもうどうでもいい、そんなこと。
今は―――・・・
牙をむきたくてしかたがない。
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