色彩

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誰が誰の味方をしたのか・・・ クラッ (・・・やばい) 「かっ会長!?」 「・・・・っ」 突然の目眩、左手を壱花ちゃんの首から離し自分の額に持っていった。 「あの・・・」 「・・・はっ。バカバカしい」 「え?」 バカバカしくて笑えてくる。自分で自分のことが笑える。 バカだ。“あの時”と同じこと繰り返してどうすんだよ。 「バカバカしいからもういいや、じゃあね壱花ちゃん」 「へ?」 他人から聞いたらあっけらかんな物の言い方で、自分からしたら自棄クソにしか聴こえない物の言い方で、降りてきたばかりの階段をもう一度昇ろうと戸惑う壱花ちゃんに背中を向けた。 もういい。 もう、いらない。 だってイライラするだけで全然おもしろくない。面倒くさいだけだ。 暇つぶしが暇つぶしじゃなくなったらそこで終わりだ。 だからもういらない―――・・ 「―――あ!ちょっと待ってください!今会長の手が―――」 慌てた様子で後ろから俺の腕に自分の手をかけてきた。 「!!」 せっかく背中を見せてやったのに台無しだ。彼女から触れてきた瞬間、そこから発火したみたいに、そこから発生した熱が一瞬で放射線状に体中に広がって、俺の中の誰にも触れられたくない感情にまで火をつけた。 「――――うざいんだよっ!!触ってんじゃねえっ!!」 バッ!! 「あ・・・」 「・・・・あっ」 我に返ったときには遅かった。手を払いのけた拍子に壱花ちゃんの体重が体の後ろに移動して グラッ… まるで後ろから紐で引っ張られてるみたいに、そのまま倒れていく―――・・・ “いらない”? 本当に? だったらどうして―――・・・ 「――――きゃっ」 「――――危ないっ!!!」 ガシッ! ズダダダダダダダダダダダダダ ダ――――――――――ン!! だったらどうして手を延ばしたりなんかするんだ?  
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