鈍色

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[・・・・・」 (そう言えば・・・壱花ちゃんが持ってかえったやつ、明日の昼休みまでに提出なんだけど) その日の夜、ずっと前に・・・第一図書室で2人きりになったときに、ほとんど強制で聞いておいた壱花ちゃんのメールアドレスに初めてメールしてみた。 そして次の日の2限と3限の間の休み時間に壱花ちゃんは俺の送ったメールに従って俺に会いに来た。って言ってもアンケートの集計を持ってきただけだからすぐに帰って行ったけど。 だけどまたおもしろいことに・・・ 『あっ!壱花~~~~!!!』 『え!?りゅうちゃんっ!?』 (どうして会っちゃうかな~;;しかも・・・怒ってる!!?) 廊下から2人のおもしろい会話が聞こえてきた。 『ゴホン!おい、今日の昼・・・メシ買ってきて生徒会室まで持ってこい!!』 『・・・何で?』 (何で生徒会室!?) 『・・・は?』 『・・・何であたしが生徒会室に行くの?』 (まさか会長が何か余計なこと言ったんじゃ・・・) 『何でって・・・そっそんなのお前がパシリだからに決まってんだろ!!』 『・・・何で?』 (・・・『パシリ』?え・・・あたしってまだりゅうちゃんのパシリなの・・・?) 『は?』 『・・・何で?』 (どうしてそんなこと言うの?公園でのあれは何だったわけ!?) 『・・・・』 ブチッ!! 『ふざけんなバカ壱花~~!』 (ちったぁオレのキモチもわかりやがれ~~~~!!!!) 『ひいいいいい!!』 (りゅうちゃんの考えてることなんてちっともわかんない~~~;;) 「・・・・ぷっ!くくくく」 「んぁ?秋山何笑ってんの?それに何かおもしろいこと書いてんのか~?」 壱花ちゃんからもらった用紙で口元を隠しながら肩を震わせている俺を見て横に座っていたクラスメートが不思議そうにそう尋ねてきた。 「・・・・ふふ。うん、まぁね」 「・・・・??」
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