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再び店内。
先程の大声は店に響いたのか知らないが、店員は私たちに必要以上の興味を持つこともなく、私とスティアとの会話も何らぎこちなさを感じさせない。
まるで、ビレイグなど端から居なかったのではと的外れな思いを抱いてしまう。
そんな思いを振り切り、私は店員に話しかけた。
「先程の、ビレイグといったと思うのだけど、彼は何階梯くらいの咒式士なのかな?」
「ああ、あの人ですか。詳しくは覚えてないですけど、五階梯程度ではなかったですかね」
顧客情報保護?残念ながら、この辺りではそれほど徹底されてないらしい。
「それも奇妙なことにですね、購入なさる咒弾のほとんどが<練成>(ベリス)と<矛槍射>(ベリン)に特化したものなんですよ」
化学鋼成系第一階位<練成>と、同じく化学鋼成系第二階位<矛槍射>。
基本的な咒式だね。
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