明日の陽が昇る前に

２ 狭間に上がる産声

女の子ってこういうの好きだよなぁ。

生憎、私にはその趣味が理解できない。

儚さや清廉さを感じさせる華ならば、嫌いではないのだけどね。

「良いんじゃないかな。但し経費は下りないよ」

「え、何でです？」

まぁ、これは私の趣味に合わないからって理由の嫌がらせなどではなくて。

「その鍔、名も無い新人技師が手掛けたものだよね。
ついでに言うならば、デザインばかりで、機能面では今スティアが着けているものの方が上の筈だ。だから」

因みにスティアの銃だけど、実は鍔を換装できる。
主要機関は他の魔杖剣と大差ないからね。