2 狭間に上がる産声
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「全て顧客選別料に消えています」 店員が苦笑いと共に答える。 それもそうか。幾ら金を積まれたからといって、その情報を警察やそちら寄りの咒式士に売られたら困るだろう。 ヴィネルなら何の躊躇いもなくやりかねない。 「いくらなのかな?」 店員が偽装された請求書を切る 「一つにつき・・これくらいですね」 ・・ふぅん。思っていたより安いな。 「安いですね!」 ・・言うなよ。
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