2 狭間に上がる産声

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店員がまた苦笑いと共に答える 「そうですね。相場よりはかなり安くなっております。 と言いますのも、やはりこの辺りに第七階位の咒式を使うほどの咒式士はなかなかいらっしゃいませんからね。 半年ほど前に三つ仕入れて、二つはそれからずっと売れ残りですよ」 但し、と店員が続ける。 「この値段は二つ買って頂けるならば、ですけど」 ちっ、食い付いてきたよ。スティアの馬鹿。 「す、すいません?」 こいつは絶対解ってない。 どうするか。二つは流石に浪費感が否めないな。
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