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輝く背景に、一人の美しい女性が立っている
女性は膝に手をつき、こしを曲げて微笑み、何かを話しかけている。
「━━━や…━━うや━━ょうや━━亮也」
━━母さん…?
女性はそのまま薄く消え始めた。
━━母さん…母さん…!行くなよ…俺を一人にしないでくれよ…母さん…!!
そのまま視界がボンヤリとし、意識が途切れた。
次に目を開き、見たのは眩しい光を放つ蛍光灯がついた真っ白の天井だった。
━━ここどこだ…俺たしか…
「り、亮也ッ!!」
いきなり隣から自分の名を叫ばれ、思わずビクッとした。
叫んだのは
慶太だった
「よ゙がっだぁぁ゙あ」
「ばっ!?抱き着くな!?そんな大した事じゃ…くさッ!お前何食ってきた!?」
「HAVANERO♪」
慶太は眩しい程の笑顔でグッドサインを送ってきた
亮也はムカついたので思いっきり頭をぶん殴った。
慶太は「いってぇッ!!?」と嘆き、地面をもがく。
亮也はアゴに手を置き、考えた。
━━なんで病院にいるんだろう
「お前商店街で血だらけで倒れてたんだよ。…亮也が喧嘩で負けるなんて相当強い奴だったんだな。まさか次の犠牲者が亮也だったなんて」
慶太は何故か心を読んだので、またムカついて殴った
慶太は「いったいなぁもうッ!」と言って少し涙を出して頭を抑えた。
「…ん!?次の犠牲者は俺って…俺だけだったのか…周りには!?周りに三人程死んでただろ」
慶太は「んや…いなかったな」といってポテチの袋を開けた。
「でも良かったよ…亮也」
「…それはポテチを食いながら言う台詞か…」
慶太はまさかの言葉に驚き、口からポテチの破片が亮也の顔に飛び立った。
病院には慶太の悲鳴が響いた。
━━なんだったんだろう…。
…まぁ考えるのは面倒くさい…
でも…あの双剣…
もうちょい調べるか。
沢木亮也
15歳━━
━━"聖剣のソルジャー"
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