開く

1/8
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ

開く

それからフック船長とユイは1時間ほど自分達の状況や体の状態、ユイは自分の記憶について話した。 自分は私立の中学に通っていた事、仲のいい友達と色々な事をした事。 フック船長はそれに声を上げたり、妙に納得したりしていた。 勿論、全て嘘だった。 全ての嘘を明かし、フック船長を殺す時を想像してユイは心を踊らせた。 どうやれば彼に会う事が出来るのか、会えなければこの右手に持ったカッターを突きつける事はできない。 フック船長に聞こえないように、ゆっくりと親指をスライドし、カチカチと音を鳴らせる。 「ねぇ、フック船長~、この壁どうにかならないの?」
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!