4528人が本棚に入れています
本棚に追加
義樹は血の流れた口を手で抑え、下を向いた。
おれは義樹のその姿にまったく敵意を感じなかった。
俺「んだよてめー。俺殺したくて舎弟つかって捜してたんじゃねーのか?さっさとかかってこいよ!おら!!」
義樹はまだ下を向いてうなだれていた。
義樹「…れだって」
俺「あー!?聞こえねーぞてめー!!」
イラつきから俺が義樹を掴む力が強くなる。
んだよこいつ!
俺らのことムカついて潰すつもりだったんだろうがよ。
なのになんだよこいつは!!
ガッ!
俺はもう一度義樹を突き飛ばして背中をむけた。
義樹「俺だってこんなつもりじゃなかったんだよ!!」
義樹の叫び声が耳に響いた。
義樹「俺だってなー、こんなんなつもりじゃなかったんだよ!!」
俺「あー?てめーまじで…」
義樹「琢磨も死んじまって、俺と元気は葬儀にも行けねーで…。こんなつもりじゃなかった…」
義樹はついに涙を流しながら頭を抑え始めた。
最初のコメントを投稿しよう!