思い出の夕日

遠い昔

僕は茜ちゃんの言葉を聞いてとても嬉しかった。だから僕は茜ちゃんの顔を見て笑顔で言った。

「距離なんてとらないよ。茜ちゃんは僕の大切な友達だからね」

「ありがとう」

茜ちゃんはそう言って僕を見た。
茜ちゃんはいつもの笑顔になっていた。
僕も嬉しくて笑顔になる。
僕たちは前よりも距離が縮まったとかんじていた。

そんな事があってからも僕たちは毎週のように丘の上で一緒に時間を過ごしていた。
だが僕は茜ちゃんに自分の気持ちを伝える事ができずにいた。
もし僕が気持ちを伝えて二人の関係がぎくしゃくするのが嫌だったのだ。
告白ができない奴は勇気がないやつだ。なんて昔は考えていた事もあった。どうやら僕には勇気がないらしい。
勇気がなくてもいい、茜ちゃんと二人で居るだけでも僕は幸せだった。