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彼は少し迷ったもののゆっくりと話しをはじめてくれた。
「実は今好きな人がいるんです。ですが彼女は資産家の娘なんですよ。僕なんか相手にされないでしょう。
でも彼女を一目見た時から僕はその笑顔の虜になってしまったんです。
でもどうしたらいいのか?どうすればいいのか?
考えても考えても答えはでないんです」
そう彼は言い終えると俯いてしまった。
その彼の話しを聞いていた私は遠い日を思い出していた。
私は落ち込む彼に話しかけた。
「昔話しを聞いてもらえますかな?」
そう言って私は彼の顔を見た。彼は私の顔を見て頷いてくれた。
それを見て私は話しはじめた。
「昔、まだ車が珍しかった頃の話しです。
私の友人の大切な思い出です」
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