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僕は、彼女を見た。
真っ白な光が差し込む世界で、僕は彼女に呼びかけた。
ここは世界と言うのだろうか。
もしかしたら、ここはただの真っ白い「部屋」なのかもしれないと思った。
彼女は無表情で、歩く。
どれくらい、歩いてきた解らないくらい砂まみれの彼女の手を握る。
彼女は視線を僕に移し、少し困った顔をした。
「貴方じゃない」
意味が解らなくて、僕は彼女をとりあえず、離さなかった。
このまま彼女が永久に歩いていけばそれは彼女の死を意味する。
だから、僕は離さないで、言った。
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