74人が本棚に入れています
本棚に追加
芙蓉は女にでこピンをした
「そのにおい袋は道中の御守りさ。きっと彼にも会えるよ。」
「………あなたは不思議な人ですね」
女ははじめて笑った
「仙女ですか?」
「否、私は占い師だよ。ただのね」
そんな冗談めいた会話が終わると女は立ち上がった
「ありがとうございました」
「葬送になにもできなくて悪いね」
「いえ、お気持ちだけで」
「笑う門には福来たるだよ」
「えぇ」
女は姿をけした。
最初のコメントを投稿しよう!