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きっかけは確か、塾に通う少年の一言だったと思う。
「芙蓉の占いって、宝のありかとかもわかるの?」
「……はぁ?」
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「だーっ!!ここにもねぇ!!」
「もーっ!!柳晋少しは落ち着いて探せないの!?」
「っせぇな!!真面目に探してんだろう!?文句あるのか」
「はいはい。こんなとこで喧嘩してんじゃないよ。」
柳晋と葉流(はる)の口げんかを芙蓉が呆れながら止める。子供は2人以外にも4、5人いる。
「だって芙蓉!!柳晋ったら全っ然探さないで、すぐに叫ぶのよ!?」
「葉流、ソイツは仕方ないだろ。柳晋はこういう子だ。」
頬を膨らまして芙蓉に訴える葉流だが、芙蓉は仕方ないと葉流の肩に手を置き涙を流すという、大袈裟な芝居をしていた
「な、なんだと!?」
「ま。間違えじゃねぇよな!!」
「秀麗師と母ちゃんには弱いけど!!」
「これが柳晋だよね」
「うんうん!!」
周りにいた子供たちが同意してきたため、柳晋は反抗する事ができずひねくれてしまった。
「ちぇ…せっかくお宝の話持ち出してやったのに」
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