ニの巻

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きっかけは確か、塾に通う少年の一言だったと思う。     「芙蓉の占いって、宝のありかとかもわかるの?」 「……はぁ?」       +++++++++++++++++++++++++++++       「だーっ!!ここにもねぇ!!」 「もーっ!!柳晋少しは落ち着いて探せないの!?」 「っせぇな!!真面目に探してんだろう!?文句あるのか」 「はいはい。こんなとこで喧嘩してんじゃないよ。」     柳晋と葉流(はる)の口げんかを芙蓉が呆れながら止める。子供は2人以外にも4、5人いる。     「だって芙蓉!!柳晋ったら全っ然探さないで、すぐに叫ぶのよ!?」 「葉流、ソイツは仕方ないだろ。柳晋はこういう子だ。」     頬を膨らまして芙蓉に訴える葉流だが、芙蓉は仕方ないと葉流の肩に手を置き涙を流すという、大袈裟な芝居をしていた     「な、なんだと!?」 「ま。間違えじゃねぇよな!!」 「秀麗師と母ちゃんには弱いけど!!」 「これが柳晋だよね」 「うんうん!!」     周りにいた子供たちが同意してきたため、柳晋は反抗する事ができずひねくれてしまった。     「ちぇ…せっかくお宝の話持ち出してやったのに」    
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