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小さな物語
紙飛行機が飛んできた
君からのレター 丁寧な字
すごく うまく飛ばせてる
ねぇ 好きしか目に入らない
僕らが入るだけの雲があったら
それに乗り君のいるところへ
目を見て返事をするのにな
帰りは夢の国へ 君も連れて
なんて そうはいかないかな~
地図と一緒に持たせるよ
気長に待っていて
さぁ 鳥よ あの子の元まで
窓から落ちそうになりながら
真っ白の羽を
ぎりぎりで つかまえて
にぎりしめたら 強く想うよ
空が赤くなりはじめている
もう 届いただろうか
固く結ばれて
繋がった糸が見えにくい
待ちきれない 星に乗って
愛しい君から会いに来て
帰りは何も言わなくても
きっと二人の世界へ 行くよ
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