朝食

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弁当はすでに片付けられ娘の姿もなかった。 あったのは、妻の怒りに満ちた顔だけ。 しかも、妻はさっきから何も言わない。 沈黙が一番怖い。 「嘉瀬さん、こんにちは。仕事だったのですか?」 沈黙を切り裂く神の一声。 鬼の表情の妻から視線をずらし、声の方向に視線を向けた。
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