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図書館に着いて早速麻美は私のレポートを写し始めた。
「あァ~、つまんないなぁ」
「出た。美優の[つまんない]」
麻美はレポートとパソコンに目を落としつつ私のぼやきに耳を傾ける。
「だって刺激がないんだもん。毎日同じ。つまんない。」
「またそれを言う。だったら翔ちゃんに刺激をもらえば?」
翔ちゃんとは私の彼氏、安原翔平[ヤスハラショウヘイ]
「翔平に不満があるわけじゃないんだけどさ。なんかこう…もっと……ぅ~ん」
「美優は贅沢だよ。翔ちゃんかっこいいし次期社長でしょ?そんな彼氏がいてなんで[刺激が足りない~]とか言うわけ」
「まぁそうなんだけど。」
確かに翔平は大人で優しくてかっこいい。
背も高いし、お父様が大手会社の社長だから将来有望だし。
申し分ないんだけど…最近は付き合ってて[この先]を考えなくなった。
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