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歌舞伎町に降り立った俺は、まず、働く場所を探した
ホストクラブ
地元でホストをしていた俺の選択肢は一つしかなかった
金がいるからホストをする
始まりはいつもシンプルだ
店を決めるために歌舞伎町をぶらつく
正直、どこでもいい
俺は最初に目に止まった店に入店することに決めた
club Lucifer
今日からここが俺の拠点
店に入り面接を受けると、店のシステムの説明を受けた
そこで一言…
「経験者かもしれないけど、前にやっていた意地とかプライドは捨ててね」
何もかも失った俺に残った最後のカケラ
意地とプライド
それを捨てろやって?
簡単に捨てれるチンケなモノなら、最初から持ってへんわ
口に出そうとして止めた
「はい、わかりました」
意地とプライドは見せびらかすモノじゃない
金を掴んで、周りを見下すために意地とプライドを隠す
捨てるんやなくて
隠す
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