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男の首筋にナイフが突き刺さる…と思われたその時に、少年が引ったくりに飛び掛かり押さえ込んでいた。
男はその様子を見下ろしていた。
「おい!何で避けないっ!!」
少年が男に叫ぶ。
「ふっ、そんな小物な奴にこの俺は殺せやしない。」
俺は悠然と構えている。
「はぁ!?何なんだよお前!?」
「俺か?俺は“普く総を照らす者”だ。」
「はあ?」
少年は男の不可解な言葉に首を傾げる。
男は、それ以上口を開くことはなく去っていく。
「おい!」
少年が男に気をそらした一瞬に、押さえていた引ったくりが逃げ出してしまう。
「あっ!てめ…くそっ!」
少年はどちらを追うか少し悩んだが、引ったくりを追う。
「待てーっ!」
少年の叫び声が辺りに響いた。
「さて、後はネギか…」
先程の男は一人呟きながら砂利一つ落ちてない道路を進んでいく。
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