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-人工島E3新連邦軍養成所・教官室-
「櫻井一等兵!!まぁた遅刻か!!!これで何度目だ貴様!!!!」
それほど広くはない一室に机や書棚が置かれただけの簡素な部屋。そこで、軍の指令帽をかぶった厳つい顔の教官に先程の少年が説教されている。
「申し訳ありません…しかし、居住区で引ったくりが出まして、それを捕まえていて…」
「黙れ!」
教官は、執務机をドンと叩き怒鳴り散らす。
「それは治安維持部隊の仕事であって我々軍の仕事ではない!」
「ですが!見過ごすのは…」
「黙れと言っている!」
再び教官は怒鳴る。
「櫻井義裕(さくらいよしひろ)一等兵には本日より一週間の罰則をかす。以上だ!下がれ!!」
教官は有無を言わさない気迫で言い放つ。
「イエス…」
少年、義裕は、ただ従うしかなかった。
●
-連邦軍・倉庫-
「はあ…」
義裕は、言い付けられた罰則を行うため倉庫に来ていた。
養成所が保有するGM-Armsや物資等が置かれ、整備班の人間がせわしなく働いていた。
「お?またお前さんか。」
倉庫で整備班の人達に指示を出していた班長各の五十台程の逞しい男が義裕に気付き、声をかけてくる。
「また、お世話になります…」
義裕は苦笑混じりに挨拶する。
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