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「頼みってのは、さっきの事なんだけど……黙っててくれないか?」
「えっ? それってどうゆう意味ですか?」
「聞かなくていい、ただ黙ってくれればそれで…」
華音の真剣な表情に、少女は気負いしてしまい、言われた事を鵜呑みするしかなかった。
「分かりました。あの…聞いてもいいですか?」
「なんだ?」
少し前から気になってた事を、少女は勇気を出して言った。
「あの!? な、名前…なんて言うんですか?」
ピクッと華音の眉が少しつり上がる。
名前を知られたら、自分が何者かバレないだろうか。
用心深い性格な為、始めに疑う所から考えてしまう。
自他共に認める悪い癖である。
でも何故だか、この少女は信頼できる。
理屈じゃなく、本能的に安全だと頭が言っている気が華音はしていた。
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