序章:早瀬 華音

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日本の関東に位置する都市、『神音市』 コンビニやスーパー、必要な店舗は平均的に揃えており、特に不自由もないのが、この町の特徴。 どの町にもあるように、この町にも社会のレールから外れた者、外された者。 不良が存在する。 大人達から蔑んだ目で見られ、認められたくても認められない。 その憂さを晴らす方法は、色々あった。 盗む者。暴力に訴える者。薬に頼る者。その中でも恐怖や苦悩、そして、憧れの対象になったのが。 『暴走族』だった。 不良という括りで見れば、『早瀬 華音』と言う男も同じ不良だった。 180cmはあるだろう長身に、腰まで伸びた金色の長髪。 そして、誰もが振り返るだろう整っていて綺麗な容姿。 当時、関東最強だった暴走族、『皇帝(エンペラー)』の初代総長でもある男。 町の不良みんなの憧れの的として崇められ、そして同時に、恐れられた男。
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