2章:妄想女性まかり通る

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正座をして『お祈り』をしていたせいで、遊璃は足が痺れてしまったのだ。 普段は、朝から授業開始までの短時間なのだが。 今日は授業が始まっても続けていた為に、痺れてしまったのだ。 少し休憩しようと、遊璃は正座をほどこうとした。 しかし、それが『出逢いの女神様』か『運命』……または『偶然』。 どれが正しいのかなんて、誰にも分からないが…、キッカケは生まれた。 痺れは意外にも酷く、足に力が入らなかっのだ。 「き、きゃああああ!」 そのせいで、体はバランスを取れなくなり、後は下まで真っ逆さま。 高さ的には怪我ですむのだが、遊璃は小さい事も世界規模にする少女。 脳内では既に、走馬灯が駆け巡っていた。 (あぁ、お父さん。お母さん。親より先に逝く不幸をお許し下さい…。『出逢いの女神様』こんな私にどうか救いの王子様を。お願いです……) そして奇跡は起きてしまった。
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